caprinのミク廃更生日記

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JAWACON2005行ってきた

 ウェブアニメのおもしろさを凝縮、関西発のアニメコンベンション JAWACON2005
 Web AnimeやFlash関係のイベントはだいたい東京なので歯がゆい想いをしていたのだが、結構大きな規模で大阪でやるということなのでさっそく行ってみた。
 なお、これ以降のレポートはFlash関係者とかではなく、観客としての立場から見たレポートなのでよろしく。ギリギリまで作っていた製作者から見たら、的外れなことや、それなりにきついことも書いてあるかもしれないが、少なくともお金を取っている以上、そういう視点があっても良いはずだと個人的には思うのでそこは了承して欲しいな。


 まずはなにより大阪でやってくれたことがうれしい。東京以外でもこういうイベントは盛り上がって欲しいからね。
 自分は第一部参加。そして、Web上で有名なクリエイターばかり集めた新作上映会は、ほとんどが新作だったようでなかなか見ごたえがありおもしろかったと思う。DoGA CGAコンテストなどの入選作発表などとは違うので、まだ予告編や前編のみのものや、なんとついさっきまで製作してましたという作品もあり、運営側もクリエイターも上映には相当苦労しているようだったが…。なにしろ運営者側も今日初めて見ますとか、昨日から寝てませんとかがあるんだから、トラブルがあっても仕方ないかもしれないなと思っていたら、案の定、作品を流すためのプレイヤーマシンがトラブって強制終了したり、プレイヤーをMacからWindowsに変更するなどをしていた。まあ、今回は初めてのイベントなので次回ちゃんとしていれば問題ないかな。ここは笑って許そう。
 しかし、同じFlashで作ったとは思えないくらい、作者によってカラーや見せ方も異なっていて単純にすごいなあと思った。まあ、ここで上映出来る作品を作ったクリエイターはすでにネット上で評価を受けている人たちばかりだから、道具の使い方どうこうよりも如何に個性を出すかだから、今更いわずもがなというところかもしれないが。



ポスター

今回、上映した作品の作者様のリンクを張っておく。


・オキラクウサギ ひららさん 「猫と青年」

http://hirara.seesaa.net/
・ひららこーぼー
http://www.hirara.net/

 JAWACON上映のトップバッターはひららさん。なんかオーケストラのプロ入りを目指す青年と猫の話だったのだけど、綺麗にまとまっていて清く正しいアニメーションだと思った。しかし、猫はかわいかったけど、やっていることはむしろ犬だと思った。(笑) それと、面接官がラッパを取り出すとは思わなかったなあ。
 あと、1回目の上映ではMacがうまく再生できず良い雰囲気が壊れてしまったのが残念。1回で最後まで見れたらもうちょっと印象が良かったと思うのだけど。


・BEMOD 大沢駿さん 「無人間」

http://under.under.jp/

 腹の出たおにーさんとかっこいいおにーさんとあと萌え幼女アイドル!?が出てくるFlash。 なんとなくの流れはつかめるのだけど、ストーリーはよく分からなかった。パラレル世界の動画はかっこいいと思ったが、AKIRAっぽい世界観と萌え幼女の混在が激しく不明だ。インディーズレーベルのロックPVとかには作風がすごく合うと思う。しかし、主人公は腹の出たおにーさんの方なのか覆面の方なのか!? ごめんおいら理解力足りないかも。


・蛙男の巣穴 蛙男商会さん 「味よし」

http://www.doblog.com/weblog/myblog/28280
蛙男商会
http://kaeruotoko.com/

 JAWACONのおもしろい宣伝Flashも作っておられた蛙男さん。スペースオペラ的な始まりで宇宙の話かと思ったら宇宙船の料亭の話で観客を裏切りまくり。笑った。ここで「寸止めかよっ!!」とぶつ切りのラストも素晴らしい。このはぐらかしがこの人の作風のようで、二人の会話は吉田戦車的なノリなのかなあ!? ツボに入った人にはすごくウケると思う。


・512lb.net 512kbさん 「バブルス」

http://512kb.net/

 スイカに猿蟹合戦を混ぜたような話。オチがああなるとは思わなかったけど。仕草だけで状況を説明するのはすごいと思う。キャラのデザインは秀逸。


・のす日和 のすふぇらとうさん 「海からの使者」
http://blog.livedoor.jp/nosferatu_non/
活動漫画館
http://www.nosferatu-non.com/

 GIFアニメーションで有名な人。最近サイトをのぞいていなかったのだが、あののんちゃんシリーズからこんな重い話になっているとは…。今回前編のみの上映でベースは浦島太郎なんだけど、なぜかカメが凶暴化して大暴れ、なんじゃそりゃ!? 絵がすごく力強くて続きがすごく気になるよ〜。
 あと本作の問題ではないが、前の方の座席ではスクリーンの下の方に書いてある字幕が読めなくてちょっと残念。

 ここで休憩。


・POEYAMA ポエ山さん 「Lido〜砂の花〜」

http://www.poeyama.com/

 ゴレゴノ吉野家やquinoで有名なポエ山さんの次回大作Lidoのパイロット版。こちらも清く正しいボーイミーツガールのようだけど、今回はパイロット版ということで雰囲気しか分からなかった。ただ、quinoのかわいい絵から今回はえらい渋くなっていて、本当の映画予告編ををみているようだった。本編を早く見てみたい。


・aoike.ca 青池良輔さん 「Hairy Baby & Beauty Poo」

http://www.aoike.ca/

 カナダ在住のcatman青池さん。スーパーミルクちゃんのアニメーターでも有名!?
芸能人同士の結婚で生まれた子供は……!?という話だけど、劇中、キャラは全て英語でしゃべり、劇画調テイストは断然にかっこよかった。このハリウッド調な作風は生粋の日本人には絶対作れない作品だなあ。ちなみにこの作品、さっきまで音声のタイミング調整をしていたようだ。詳しくは、「おとまにあ」さんのJAWACON 2005 EPISODE 0 “CATMAN COMES”に行ってみよう。
 でも、JoJoのスタンドみたいな赤ちゃんは怖いっす。


MARU PRODUCTION 吉野の姫 丸山薫さん

http://www.maruproduction.com/flash/yoshino.html

 個人的に今回のJAWACONの上映作品の中でこの作品が一番気に入った。桜の妖精、「吉野の姫」が子供の願いを聞いて……という話。作者の本業がイラストレーターとのことで、キャラがしっかりしていて良かった。桜に顔をうずめるところから顔を上げるまでの吉野の姫が断然かわいい。


・MoRinono 森野あるじさん 「マリマリ

http://www.morinono.net/

 トリを飾ったのは森野あるじさん。魔法学校もののオーソドックスな話だけど、Flashの映像の見せ方はやはりピカイチ。しかし、3人の魔法少女よりも台風に萌えてしまったのは秘密だ。(おい)


・おまけ 中プリさん 「猫耳刑事 the movie」

 森野あるじさんの本来の尺から短くなったようで、それを補完すべくあるじさんの友達である中プリさんの作品をダークサイド部門!?にて上映。基本は踊る○捜査線の大阪パロみたいだけど、まずいネタが多いので割愛。なんの脈絡もなく急に○スカが出てきて「見ろっ、人が○○のようだ!!」はもはやお約束ともいえるな。


・rumparo-tita ルンパロさん

http://www.rumparo-tita.jp/

 今回、総合プロデューサーということで忙しく新作は間に合わなかったらしい。次年度期待しています。
 Flashを実際に操作してアニメデモを実演していたけど、こういうのもおもしろかった。


・ETCと雑感

 入場券と一緒にもらったJAWACON公式ガイドブックは、作者のインタビュー他、ばるぼらさんとか、竹熊さんとかネット上で知っている人はみんな知っている人をチョイスしているあたり好感が持てる。他の記事もかなりクオリティ高し。これで¥1,000は安いなあ。(逆に当日券の人は入場券¥1,000、ガイドブック¥1,000と本を買うなら予約した人の倍かかるのはくやしかったと思うけど。)

 3Fの上映作品の中にもかなりすごい奴もあった。Poo's WORLDさんの「次郎長三国志」は男衆がぐりぐりダイナミックに動いて良かったなあ。ウェブテントのラレコさんの新作、マンホールを頭に乗っけてただ走る人のFlashも相変わらず意味不明で素晴らしい。ああいう発想がどこから生まれてくるのか、超不思議だ。ラレコさんのキモである音声が会場の都合上あまり大きく出せなかったのが残念だけど、そのうちWeb上でもアップされると思う。
 PCの陳列方法は問題ないと思うけど、作品紹介のボードには何分間の作品とか書いてあればよいかなと思った。3分くらいの奴ならもうちょっと待ってから始めから見ようとか分かるし。逆に上映時間が長い作品とかは、でかいプロジェクターの方で時間を決めて上映しても良かったかなあ。(う〜ん、余計な手間かな) あとはここで上映した作品すべてをまとめてDVDなんかで販売してくれたらいうことないんだけど、これはいろいろ難しいだろうな…。

 他、今後もFlashメインでこのイベントを続けていくのなら、3Fには映像をループする作品だけでなく、マウスやキーボードで操作するインタラクティブな作品もあって良かったかなあと思ったり思わなかったり。ま、これは主催者がどういう方向性で行くかなんで、アニメーションメインで行く!!というなら、どうこう言ってはいけないかもしれないね。

 雑感はこんなところ。なんにしろ上映会は1部、2部ともほぼ満員だったようだし、ネット上を飛び出してたくさんの人に作品を見てもらおうという意味では大成功だったのではないだろうか!? 運営者さま、出品者さま、本当にお疲れ様でした。次回も期待してます。

 見に行けなかった人には「なんのことやら!?」って感じだろうけど、これらの作品が他の場所(ネット上にしろオフ会にしろ)でもっともっと発表される機会があればいいなあと思いつつ終了。