caprinのミク廃更生日記

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NHK:豪雪の被害がたいへん……でも、なんであんなところに人が住む? (余丁町散人(橋本尚幸)の隠居小屋 - Blog)

http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/C1310380191/E20060110214546/index.html

 はてなブックマークがたくさんついていて大変なことになっている。ここ。

本人は自分のBlogのコメント欄にて

昨夜書いた文章、ちょっとわかりにくかったので少し修正を加えました(趣旨はまったく変わってませんが)。

いろいろなコメントとかTBをもらったけれど、僕のいいたい趣旨とはアサッテの方角のものばかりなので(真面目なコメントもあるけれど)、面倒くさいので掲載しません。

自衛隊法に災害出動の規定があるという指摘も多かったけれど、そういうことを議論しているんじゃないんだよな〜。もっと本質的な問題。

とのことなので、このエントリの意見を基本的に変えることはなさそう。私の言いたいことを分からない人とは議論する気がないということかな!?
 しかし、このブックマーク数の増え方から見ても、このエントリに対してみんなもいろいろ感じることがあったのが分かる。自分はこの人の意見には基本的に否定的になるんだけど、意見は聞き入れてもらえないにしても、考察をまとめるという意味でちょっと書いておく。

ところが、現在では状況が一変している。農村は、江戸時代の国民経済の「リーディングインダストリー」から、国民経済の「お荷物」に転落してしまった。小林一茶が、苦労しながら雪国生活に我慢した理由そのものが、なくなったのだ。一茶の時代とは異なり、山村に住む人たちは、日本経済にいまや何ら積極的な価値を提供していないとすら言える。

 自分が動けない老人になって社会的にお荷物になったときもこんな強気なことを言えるのだろうか!? まあ、すでにそれなりに年を取っているが、エリートみたいだし、蓄えがあって余裕だろうから、彼の言う「お荷物」(山村に住む人たち)の気持ちなど思いもよらないのだろうけど…。
 ここで出てくる雪国などでは、若い者は職を求めてすでに上京しており、現在でもかなり高齢化していると思う。そのような今まで働いてきた高齢者に対して「日本経済に貢献していない=価値を提供していない」とはよく言えたもんだ。そりゃ、生涯で動かしてきたお金の額で言えば、エリートのあなたより地方の人は少ないかもしれない。でも、動かしたお金の大小でその人の人生の価値は決まらないし、山村に住んでいるだけで都会の人間に「貢献していない」などとバッシングされるいわれもないと思う。

こうなった以上、みんなあんなところに住むのは止めて都市部に出てくるのが、その人にとっても楽だし、日本経済全体の費用節減にもなる(社会インフラへの投資を拡散させるのではなく集中させることが出来るからだ)。実際そういう方向で地方自治体は努力をしているが、そういう動きを促進するのが、国家の役目ではないか? 人がそれぞれ好きなところに住みながら、最低限のシビル・ミニマムを主張するのは、富士山の頂上に住みながら、郵便物をその日に届けろと要求するのに似ている。

 あなたが都会に住むリスクと田舎に住むリスクを比べて都会を取ったように、地方の人は都会に住むリスクの方が大きかったというだけの話だ。地方に根ざした生活基盤もあるだろうし、強い人間関係もあるだろう。また、他所に移ってやっていくだけの十分な蓄えがない場合、物価の高い東京などの都会にわざわざ行くより、地産地消でつつましく田舎に住む選択肢もあるだろう。不便なところはその選択によって人はより少なくなっていく…、だが、それは他人が決めていい選択肢ではない。
 それにこれ以上東京を過密化させたいのか!?

自衛隊が国費の負担で民家の雪掻きなどしている。一見美しい話だ。でも自衛隊の本分は、一義的には外敵の侵略から国を守ることだ。雪が降ったからと言って、外敵侵入の危険が減ったわけでではない。雪掻きなら地方自治体の経費での消防主体で十分出来るはずだし、やるべきだ。 大災害とは訳が違う。

山奥にみんなが分散して住むというライフスタイルが、日本経済の高コスト体質をますます悪化させている!

 恐らく今の日本では、専守防衛で外敵だけに目を向けていたら予算は削られ続けていただろう。最近でこそ、中国や韓国の反日政策でより防衛にも力を入れられるようになったが、具体的なミサイル攻撃などが無い時に「ぼけ〜」と自衛隊が外の海を眺めているだけでは、「自衛隊はなにもしていない。」ということになって国民の批判が集まってしまう。だから、国民を守る自衛という意味で、外敵だけではなく内なる敵も、そして国内の災害にも救助・応援として対応していることで我々は税金を払っているのではないだろうか!?(イラク派遣などは自国と関係ないところで活動するから批判が集まるんだよね!?) 雪掻きだって、これだけの豪雪になると立派な災害だ。少なくとも毎年自衛隊がやっていた札幌雪祭りの雪の彫刻作りのお手伝いよりは、自衛隊の本分に近いように思う。札幌雪祭りが容認されて、今回の道路開通のお手伝いが駄目とは、普通の人なら言えない。

 また、この人は、地方は高コストということだけで話をしているが、東京が地震にあった場合のコストはあまり考えていないように思う。東京に地震が起きパニックになっている時、助けにきた自衛隊に対して「自衛隊の本分は外敵侵略から国を守ることだ、帰れ!! ここは東京の経費でやる。」とか言うつもりなのか!? (今回の豪雪は死人も例年よりも多く出ているし、地震が災害ならこれも地震ほど大きくなく局所的ながら災害に当たるだろう。)
 また、地方に比べて、殺人や交通事故などの人災も加わる都会は本当に安全なのか!? さらに大きく地球規模で見ると昨今の異常気象(今回の地方の豪雪も含めて)は都会の二酸化炭素の排出が原因になっているともいえる。いわば都会のツケを地方に回していないか!? 京都議定書の日本のCO2排出量を守るために田舎の植林が必要不可欠なのを知っているのか!? 都会にとっても国にとっても地方の強力もいろいろ必要なこの時に、権力とお金が集まるからといって都会(特に東京)の人間がどうしてそう偉そうに出来る!?


 そう2mの雪でもびくともしない地方もあるが、2cmの雪が積もっただけでパニックになる都市もある。(言うまでもなく、車が動かなくなり、電車などの交通も止まる東京のような都市) 「電気が止まったら死ぬ。」という都会からすると冗談のようだが、北海道の本当に寒い所では「停電で暖房が動かなくなったら本当に凍死してしまう。」は真実だ。住む場所によってそこでかかるコストもライフスタイルも人の役割も異なる。今回の豪雪だけで都会の者が地方を批判するのはやりすぎだし、商社的な机上の合理性やコスト計算だけで他人を弾劾するものではない。
 なにより「地方の農村をもう要らない、他所から食品をもらってこい。」みたいなマリー・アントワネット発言は、小中学生ならともかく大人の言うことではないよなあ…。



 なお、最後にこのエントリに書かれてあったコメントのひとつを引用しておく。

世界の主要先進国で最も過ごしやすい冬を持つ都市=東京。日本で一番過ごしやすいエキサイティングな都市=東京。わざわざ雪国に住んで、しかも毎日雪下ろし。きっと雪が好きで、雪下ろしが大好きなんだろうな。だから「あんなところ」に住み続けている。住むのは勝手だが、頼むからこれ以上税金を使わんでくれ。勝手に雪国に住んでいるんだから、その責任も自分でとれといいたいですな。口惜しかったら東京へ来い!塩津計 | 01.12.06 - 7:53 pm | #

 私の意見はあえて書かないが、このコメントを好きか嫌いかで考えると、大嫌い。