caprinのミク廃更生日記

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うまい絵は漫画にとって何物か (pêle-mêle)

http://d.hatena.ne.jp/yskszk/20061013#p1

オレには漫画好きの友人知人が何人もいるのだが、「絵のうまさ」について議論しているとかならず決裂する4歳年下の女性がひとりいる。彼女にとって「うまい絵」とはデッサンがしっかりしており、手足のバランスがきちんと取れている絵を指す。最近、彼女に勧めて「絵が下手」と言下に片付けられた漫画家というと、こうの史代吾妻ひでお久米田康治、はたまた黒田硫黄の初期作品のごく一部も、さほどうまいわけではないと*1、死屍累々たるありさまである。これではいしいひさいちを現代最高の「絵師」と評価するオレとでは話が合うわけがない。

 これはなかなかおもしろい。最終的には「結局、漫画家の好き嫌いじゃない!?」となってしまうが、やっぱり漫画も総合芸術であるために、単品の絵のうまさだけでは計り知れない要素がいろいろあるのだろう。コマ割りやコマ絵の連続性にしろ、台詞の言い回しにしろ、効果音の見せ方にしろ、単体のイラストでは出てこない要素も漫画ではうまい絵というものに関連してくる。自分もこうの史代は最近ではまれにみるうまい漫画家だと思うけど、やっぱりうまいイラストレーターではないのだろうなあ。逆に大暮維人はうまいイラストレーターだけど、うまい漫画家ではないように思う。もちろん、どちらがいいということではなくて、読者がどちらを重きを置くになるんだろうなあ。