「集団皿回し」で潰れていく日本 (NBonline)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20061128/114496/?P=1
「何で辞めるか」という調査をしたら、1つは、「自分はどうなるのか」という不安。上の人を見ると、「ああいうふうにはなりたくない」という人たちの集団だと。
あとは失望。「これは聞いた話と違う」と。特に大卒の1期選抜になる人たちは、最終面接で、社長とか常務とかの偉い人が出てきて、期待を込めて、「山中君」という固有名詞で呼ばれる。ところが配属されると、もう山中君はどこかに飛んでいて、新入社員Aなんですね。
代替可能な顔のない人材になってしまって、「こんなはずじゃなかった」と思う。周りを見ると、皿回しで誰も教えてくれないし、疲れ切っている、ああいうふうにはなりたくないと、それで辞めちゃう。お金は問題じゃないんですね。
「この人と一緒に働きたい」という人がいるかというのは結構重要で、それがどんどん枯渇しているんじゃないかと思います。
ですから、この集団皿回しという、雇用・設備・債務のいわゆる3つの過剰を…日本がリストラクチャリングをする中でやってきた帰結ではあるんですけど、ここを見直さないと、えらいことが起きる。若手を採ってもすぐ辞める、事業変革、イノベーションが起きない、人がどんどん消耗していく。