caprinのミク廃更生日記

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「みつみ絵」という名前の偶像 (たまごまごごはん)

http://d.hatena.ne.jp/makaronisan/20070112/1168526459

面白いことに、一番近いラインにありそうなエロマンガ業界では、あまりみつみ絵な漫画家はいないようです(0ではないが、ギャルゲとの比較にならない)。また、アニメを作る際にもみつみ絵は難関だと言う話を聞いたことがあります。フィギュア造形もなかなかハードルの高いものだとかなんとか。

イラストとしての完成度が高いんでしょうね。動くことを排除し、二次元を生かしきった描き方なんだと思います。

ぱっと印象づけられる角度、動かないんじゃないだろうかと思われる表情、黒目が大きくて視点が曖昧な眼、物言いたげなんだけど言わなさそうな口。

一枚のイラストとして、非常に彫像的だなあ、なんて思ったりします。女の子のきれいな部分をピックアップして結晶にしたようなイラストなんですよね。言い換えると「偶像」だなあと思ったりします。憧憬の詰まった現在の仏像。

偶像はこちらをにらむのでもなく、ふわりと見つめて慈悲の視線を向けます。みつみ絵の眼力にはそれがあるような気がなんとなくするんですよね。だから黒目は大きくていいのかも。実際みつみ絵に「癒される」という人も多い気がします。

 特定の宗教に入信することが少ない今の日本においてはこういう萌え絵が、仏像的な癒しを持っている可能性は意外にあるかもしれない。ある意味においては仏像もみつみ絵も判子絵だしね。これは、別にちゃん様がキャラを描き分け出来ていないという意味ではなくて、絵である以上、結局、髪の形も眼の色も胸の大きさでさえもキャラを区別するための記号でしかないという意味においてだが。(絵師の中には本当に判子を押したような同じ向き、同じ顔しか描けない人もいるのだけど)
 しかし、このいわゆるみつみ絵と総称で言われる絵の不幸は、ちゃん様の絵がギャルゲーにおける一番受ける絵と勘違いされたというか、最大派閥ゆえに一番手っ取り早く儲かる絵とされて、自分の絵の個性を抑えてまでフォロワーが大量生産されたことだよなあ。無論、みつみ絵を一朝一夕で描けるわけはないので、ほとんどの人は憤死するのだけど、そこから生き残ったのがAMRの人とかなのかなあ!?

 そういえば、樋上いたる氏の絵なんかは、安定しきったみつみ絵とは逆に絵柄が安定せず、その時、その一瞬でしか描けない儚い絵であるがゆえに、絵の少女のあやうさ、儚さとあいまって受けたりしたのだろうか!?(えっ、言っている意味が分からんって!?) う〜ん、やっぱり絵を文章で表現するのは難しいねえ、いたる氏を知っている人にはある程度、賛同してもらえる話だとは思うのだけど……。