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ジャスラックに訴えられた生演奏店、「著作権侵害せず」とネット中継で証明するも「将来するかも」とピアノ撤去&賠償命令 (痛いニュース(ノ∀`))

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/911139.html

・おおまかには

著作権を侵害しているとして日本音楽著作権協会から申請された仮処分で、ピアノなどの演奏を差し止められた和歌山市内のレストランが、使用料を払う必要のないクラシックやオリジナル曲だけを演奏していることを証明するため、ネットで協会に演奏の中継を始めたところ、仮処分の抗告審では演奏を認める異例の決定が出された。協会はこれを不服として提訴。攻防が続いた訴訟の判決は、30日に言い渡される。


・ことの起こり

協会は同10月、大阪地裁に仮処分を申請。木下さんは「使用料の必要な曲は今後、一切演奏しない」と約束したが、地裁は05年4月、「演奏内容を確認するすべがない」と演奏を差し止める決定を出した。
これに対し、木下さんは曲目に問題がないことを示すため、店に音声付きモニターカメラを設置。演奏の様子をネットで流し、協会側にパスワードを知らせて常時確認できるようにした。
結果、抗告審では、大阪高裁が「曲を確認できる状態になった」として仮処分決定を取り消した。


・続き

協会の担当者は「演奏中止の仮処分が退けられたケースは聞いたことがない。オリジナルと称している曲も元の曲をアレンジしただけで、使用料は払うべきだ」と主張。翌10月、演奏の差し止めと、著作権侵害による損害金約250万円の支払いを求める訴えを大阪地裁に起こした。
木下さんは「仮処分決定が取り消されたのに、改めて演奏差し止めの提訴をするのは納得いかない。司法には正しい判断をしてほしい」と訴える。


・結果

判決が30日、大阪地裁であった。田中俊次裁判長は「将来的にも著作権侵害行為を続ける恐れがある」として演奏差し止めやピアノ撤去、損害金約190万円の支払いなどを命じる判決を言い渡した。

 殺人の凶器になるからといって寿司職人から包丁を取り上げる裁判官はいない。だが、JASRAC著作権楽曲を演奏する可能性があるからといって演奏者からピアノを取り上げる裁判官はいるということか……。そういう意味で言えば、これは画期的な裁判かもしれないな。

 協会の言う「元の曲をアレンジしたもの」イコール「オリジナルをパクったもの」よって「著作権侵害」というのもそもそも具体例が乏しく証明が難しいし、裁判官の著作権侵害行為が行われた」ではなく「将来的にも著作権侵害行為を続ける恐れがある」という理由でピアノを取り上げる判決も到底納得出来ない。これなら中高生の吹奏楽部の子供でさえ「将来プロになって、著作権侵害行為を行う可能性」があるわけで、すべての人から楽器を取り上げろと言っているのと同じことではないだろうか!? 本当に著作権侵害を行っているという確かな証明も出来ていないのに、推定で「あんたはクロ」と言ってるんじゃないのか!?
 だいたいこの裁判結果が参照前例として認められれば、JASRACが「これはパクったもの」と言いさえすれば、どんな素晴らしいオリジナル楽曲だって「著作権侵害曲」として辱めることが簡単に出来る。この出だしのリズムがあれに似ているとか、このサビの部分があの楽曲に似ているとか、いわゆるリスペクトとか、「〜〜風にアレンジ」とかも全て全滅だ。だが、当たり前だがJASRACが洋楽・邦楽を問わずあちこちの楽曲を切り貼りして作っているオレンジレンジを訴えたり、「歌詞が似ている」と松本零士に訴えられた槙原敬之いちゃもんをつけることは決してない。彼らはJASRACに富を与えるものであり、全力で守るべき!?存在だからだ。しかし、オレンジレンジに似せた曲が訴えられてJASRACが損害金をせしめることはあっても、その金がオレンジレンジの方に正しく還元されるかどうかははなはだ疑わしい。つまり、全力で守っているのはオレンジレンジの権利ではなく、オレンジレンジの生み出したお金だったりして!? だって、それこそカラオケ屋なんか面積あたりでいくらというどんぶり勘定でやっているJASRACこそが、せしめて得した分の著作者への配分金の流れを証明出来ないのだから……。今のやり方では、こういう訴えで勝った上乗せ分はすべてJASRACの働いた分として本当の著作者からもせしめられているようにも見える。例えば、CDの売り上げが過去何年も続落しているにもかかわらず、JASRACの売り上げは過去最高になったらしい。それひとつをとってもやっぱりなにかおかしくないか!? 着うたが売れたからといってその分、著作者が儲けたという話も今のところあまり聞いたことがない。

 これがまだ純粋なギャンブルの場なら胴元がショバ代を出来るだけ多く取り、勝った者への配当金を出来るだけ少なくするのは常套手段なのかもしれない。しかし、これが音楽業界の話ならば、著作者も我々消費者もその場を放棄して別の場に移る権利が本来あるはずなのだ。イカサマの横行する上に配当も渋い場ならば、胴元を変えるか、場を変えよう。

 しかし、漫画のトレースなんかは、まだ元絵とマネ絵を並べて、比較したり重ねたり出来るわけでまだ検証がしやすいのだが、音の比較やアレンジを検証するというのはとてつもなく難しい。アレンジをどこまで行えばオリジナルになるのか、ましてや今回は演奏は1回きりの生演奏であるわけで協会側がその曲を録音した物とオリジナル曲を持ってきてつぶさに検証するとこまでやったとは思えないよなあ。裁判の中でそういう検証がちゃんとされていたのであれば、誰か詳しい人報告をよろしく。

・署名 JASRAC音楽使用料規定の改正を求める署名簿(PDF) (modern jazz & coffee Swan)

・お店リンク DESAFINADO (デサフィナード)
・BBS Desafinado BBS
・BBS2 JASRACについて考える