caprinのミク廃更生日記

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で、結局誰が正しいの!?

言及リンク アルファブロガーたちの地位争いが優良コンテンツを量産する (分裂勘違い君劇場)

http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20070213/1171359965

ブックマーカーが知りたいのは、「なんで、日本人の賃金が中国人よりも高いのか」ということの全体構造です。
日本人の賃金を中国人の賃金よりも高くしている構造の骨格を知りたいわけです。
だから、山形氏は、その構造を説明するために、あの記事を書いたわけです。

そして、それに対して池田氏は「賃金は労働の限界生産性から決まってくる」という説明をしています。
確かにこれは、「賃金と生産性の関係」の「経済学的に正しい説明」にはなっています。
しかし、ブックマーカーの関心は「今後日本人の賃金はどうなってくの?というか、わたしの賃金はどうなっていくの?賃金を維持したり増やしたりするにはどうしたらいいの?生産性を上げればいいの?」ということです。
そして、「賃金は労働の限界生産性から決まってくる」ということは、
そういう観点からすれば、枝葉末節でしかありません。

また、池田氏は「国際競争が不完全なため」であるとも説明しています。
しかし、問題は、国際競争の不完全性が具体的にどのような構造によって支えられているか、ということです。その具体的な構造抜きに、単に「国際競争が不完全なため」というだけなら、それは、ほとんどのブックマーカーにとっては、耳新しい話ではありません。
さらに、「国際競争が不完全なため」という要因は、日本人の賃金を決める全体構造を支える必要条件の一つに過ぎません。
当然のことながら、弾氏も山形氏もそんなことぐらい、十分承知しているでしょう。

要するに、いつもは確かな知識と鋭い分析でクオリティーの高い記事を書いている池田氏が、
なぜか今回だけは、激しくピントのズレた記事を書いたわけです。
そして、その上で、「オレ以外の人間はどいつもこいつも経済学がわかってない」ということを、書くわけです。
経済学という権威を振り回しながら。

http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20070213/1171359965

 山形氏と池田氏の今回のエントリのまとめと違いを解説。で、後半はわりとどうでもいい話。この人もアルファブロガーと呼ばれるような人だし、このテキストもある意味、嫉妬から産まれたものかもしれないと邪推してみたり。というか途中からまるで自分のことのように話していないか!? 自覚がなければ、それほそれですごい。

 で、自分の結論としては、経済学そのものがあやふやであてにならないものであり、誰の話もにわかに信じないほうが良いということになる。山形氏にしろ、池田氏にしろ、分裂勘違い氏にしろ、その話はどれも正しいところがあり、馬鹿な自分とかはすぐに感化されて「うんうん」とうなずいてしまうのだけど、経済学の話となるとその存在自体があやふやなため、見方を変えればおかしなところを指摘するのもそんなに難しいことではないのだろう。数学と違ってたったひとつの正しい答えがあるでもなし、変数(ブラックボックス)の取り方・受け取り方で解がどうにでもなるのなら、自分の経験に沿ったもの・自分の実感に沿ったものを検証の度に採用していくしかない。ブラックボックス部分が大きすぎて、当てのはずれた経済学者が「理論は正しいのだが、間違っているのは市場のほうだ」と言えば通用する場合もありそうだし、限定的な市場や短期的には経済学者をあてに出来ても、中・長期的はあまり信頼しない方がいいのかもしれない。「未来は誰にも分からない」と言ってしまえば元も子もないのだけど。


・コメントリンク 池田信夫氏のコメント欄より 俺流経済学 (池田信夫) 最近みた中で断然ひどかったのは、これですね

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/cmt/cd4e52fd7cca96ac71d0841c5da0cb75

俺流経済学 (池田信夫) 最近みた中で断然ひどかったのは、これですね:

http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20061227/1167212479

>どんなに中国人やインド人が安い賃金で激しく働こうが、そんなことには関係なく、日本人の労働の価値自体は、変わらない。
>サンマを一箱分、築地から目黒まで運ぶ労働の価値は、30年前と今でなんの変わりもない。

もうすでにサンマを築地から目黒まで運ぶ労働なんてないんですけど・・・

>グローバリズムそれ自体のせいで、賃金が下がったり労働条件が悪化していくなんて、あり得ないんだ。

>それは、労働の価値が下がったためではない。モノの価値が上がったためなのだ。

これって「それは円の価値が下がったためではない。ドルの価値が上がったためなのだ」というのと同じなんですけど・・・

まぁこのブログは「ネタだから真に受けないで」と書いてあるので、野暮な突っ込みはしませんが、書いてる本人はネタだと思ってない。さらに情けないのは、こういうでたらめな話に500以上の「はてなブックマーク」が集まるという状況です。ベッカーやマンキューもいるアメリカのblogosphereでは考えられない。

 はてブを衆愚呼ばわりするのが流行っているのかなあ!? そんなん2chでもmixiでも利用する人が増えれば、アレな人が増えるのは当たり前じゃん。


・関連リンク ブログを書く理由 (池田信夫 blog)

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/bfeda3b6aa3521120081bdd34d351de5


言及リンク 外貨の稼ぎ手製造業の賃金がなぜ低い (佐藤秀の徒然\{?。?}/ワカリマシェン)

http://blog.livedoor.jp/y0780121/archives/50126791.html

産業別の所定内賃金水準比較(連合まとめ)を見ると、全産業を100として、外貨を稼いで日本を引っ張っているはずの製造業は95.3と平均以下だ。賃金が平均生産性で決まるのなら、少なくとも生産性の高い産業ほど賃金が高いことが前提にならないとおかしい。そうでないなら、業種間格差が付きようがない。
高いのは証券業143.9、電気業(つまり電力会社など)123.9、広告業116.8、医療116.8、銀行111.2、公営企業109.5。全部内需系でかつ、そろいもそろって国際競争に曝されていない、または曝されにくい産業ばかりだ。
ェェエ(´Д`)エェェ
「工場労働者」の生産性と言うより、「工場」の生産性の違いなんですよ。(分裂勘違い君)なんて言っている人いるけれど、オートメ化した工場が喫茶店より生産性高いの当たり前じゃん。で、なんでその労働者は平均より低いのか。
生産性と賃金は直接関係ないからです。
基本的に賃金は、その産業がどれだけ利益を得たかで決まる。
つまり、製造業は生産性が高くてもそんなに利益を得てないのです。
なぜそんなに利益を得てないかというと国際競争に曝されているから「暴利」を貪れないんです。
逆に言えば、国際競争に曝されていない規制に保護された産業は「暴利」を貪っていることになります。
(日本で働く)ウェイトレスの賃金が高いのは、このめぐりめぐっての結果であって、平均生産性と関係ない。大体、喫茶店って国際市場に価格が左右されるコーヒーを提供するサービス業というよりスペースを提供する不動産また貸し業に近い。広い意味で不動産業だから国土という規制に保護されている。
だからこれは池田信夫氏が(スカスカでなく)簡潔に正しいのです。
製造業の外貨稼ぎで日本の国富が大きくなり、円の国際的地位が高まり、国際比較で全体の賃金水準が高まったことは確かだけれど、そのことと平均生産性とは直接関係ないのです。
ちなみに日本の製造業が海外企業との競争に勝つために同じ製品を海外で安く売り、国内で高く売って帳尻合わせしていたことは歴史的事実。かなり無理して外貨を稼いだ分、国内にしわ寄せしたこともあって、国内物価が余計に上昇し、結果的に海外との競争に曝されにくかった喫茶店業も高い賃金水準を保てた。ちなみにスタバは外資系じゃないかなんて向きもあるかもしれないけれど、日本国内のスタバは国内産業なんで、本来の意味の国際競争ではない。

http://blog.livedoor.jp/y0780121/archives/50126791.html

 不当に暴利を貪っている業界があるのは分かった。(おいおい)
 しかし、製造業の最近の外貨稼ぎはどうなっているのかなあ!? ヨーロッパなんかじゃあ不当に円が安すぎると言われるけれど(円安ユーロ高)、液晶TVもPS3も実は国内の方が安く売っていたりする。液晶に関してなんかはそれ以上にサムスンとかLGの方が国家ぐるみの大量生産で不当に安く売っているから、なかなかシェアを取れないのだけど。とにかく、国内で高く売って帳尻合わせという手法は今でも通用するのだろうか!?