caprinのミク廃更生日記

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フリーター「怠け」言説が隠してきたもの。 (考えるための書評集)

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 すこし角度を変えるが、私はこれはバブル期に起こったレジャーや余暇への欲求の経済界からの復讐や懲らしめであったと考えたい。バブル期に浮かれたように、仕事や滅私奉公の人生より、レジャーや余暇に生きるのがこれからの生き方だという風潮が世を覆った。経済界はそこに怠けや労働からの逃走の危機を感じ、働かずに遊ぶものは、このように「非正規雇用のように貧困や下流からはいあがれない人生が待っている」と転落人生を世間に見せしめたかったのではないかと思う。

 平等や保障された人生を約束された労働者はあまりにも傲慢に利己主義になりすぎた。ここらで保障や平等を外していって、一定のそれらの恩恵をうけられない集団層をつくって、社会への戒め・懲らしめとして、世間に曝そうというわけである。世間は非正規に必死にブルっている。ひところの勤勉でまじめで滅私奉公の日本人が古巣に帰省するというわけである。

 かつての日本人は平等や保障を欲したがために必死に働いた。これからの日本人は非正規や下流といった格差を恐れるがゆえに必死に働くという次第である。フリーター「悲愴」言説とは、労働への新たな鞭なのである。