caprinのミク廃更生日記

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オタキングの反応とエロゲーと……

オタキングのおかげで、何でエロゲー論壇が流行り廃れたのかわかったよ! (脳髄にアイスピック)

http://d.hatena.ne.jp/Lobotomy/20080509/p1

 ただ、第三世代の若者の中にも、岡田先生が言うようなオタク、つまり知識のある強いオタクになりたいって考えがあるのもまた事実で、好きになったものを多く知りたいってのは、オタク的分野に限らず普通の恋愛にだってあることですもの。

 しかし、純粋な知識で、上の世代に勝つのは難しい。それは上の世代の方が優秀だからとか、多く勉強してきたからという理由ではなく、単純に連中の方が長く生きて知識を蓄えているからです。

 自分達が新しいものを発見したと思っても、上の連中はもう既に昔それと似たような物があったよ。とヌケヌケと言って来ます。でも、その手の論争って、最終的にはギリシャ神話をぶん投げることにしかならないと思うのですが、どうなんざましょ。

 知識って、年月を要さないと手に入らないんだよね。

 この中に書かれているゲーム評は更科修一郎氏と一部のものを除けば、批評の中で参照している先行作品がほぼエロゲーのみです。つまり当時はエロゲーさえやっていれば、堂々とエロゲーを批評できるということだったのです。 この頃のエロゲーは歴史が浅く、絶対量が漫画やアニメに較べて少なかった為に、包括的に語ることが難しくなかった。
 つまり、単純に語りやすく、上の世代にとやかく言われることがなかった。
 かくしてエロゲー論壇に、若者は集まり流行りました。
 ところが盛者必衰、会者定離エロゲー論壇から人は徐々に減っていきました。
 何故か。単純に年月を重ねるにつれてアニメや漫画同様、エロゲーアーカイブが増えたからです。

 上の世代にとやかく言われたくないというのは確かにある。


言及リンク エロゲー論壇が滅んだ本当の理由 (bmp_69)

http://bmp69.net/blog/eroge/eroge_rondan.html

私に言わせれば彼らは『DESIRE』どころか『野々村』も『河原崎』もすっとばして「ビジュアルノベルは『雫』から始まった」という歴史をねつ造したのです。当時普通にエロゲをプレイしていた人間からすると彼らこそが「で、君は『DESIRE』はプレイしたの?」とか馬鹿にされる対象に他ならなかった。

 「アタリショックは実は無かった!!」というのと同じで、「ヴィジュアルノベルは『雫』からでは無かった!!」という意見はあってもいいし、エロゲ業界に詳しい人にとってはそっちの方が真説であることに異論はない。ただ、マイルストーン的な役割として『雫』ののちのエロゲに与えた影響を考えると、やっぱり『デザイア』なんかより『雫』が先に来てしまうんだよなあ。自分の認識では、エロゲの縄文時代がELFの『YU-NO』あたりで終わり、弥生時代Leafの『雫』で始まったという認識かな。反論は認める。(笑) ただ、論壇者のねつ造というほど、「『雫』がヴィジュアルノベルの始祖」というのは大筋で間違っているわけでもないと思うのだが……。
 自分はむしろ大槻ケンヂの小説を読まないで『雫』の内容を語ったり、『弟切草』などをプレイしないで『雫』のシステムを語っていたエロゲ至上主義のエロゲ以外に興味の無い論壇者の方が、当時気になっていたなあ……。いや、元ネタとかを探さないとヲタク気質じゃないよな〜って思ったり思わなかったり。

 でも、Leafでは『To Heart』を語るのに『雫』、『痕』は必須とか、Keyの『Kanon』、『AIR』を語るのにTacticsの『ONE』、『MOON』は必須とかよく言われてたもんだけど、「最初にやったゲーム機は『PS』です」、「ファイナルファンタジー・シリーズは『7』から始めました」という連中に、過去のゲームの内容がどうこうなんて実際どうでもいいことだよなあ。自分はAlice softの『ランス』シリーズは『1』からやっているけれど、最新作の『戦国ランス』をやっているメインの世代が、今更『1』のしょぼいグラフィックやテキストを楽しめるわけがない。また、彼らからすると「『1』からって、いつの時代のゲームだよ。お前、いったい何年エロゲやってんだよ!? いい加減にエロゲなんか卒業しやがれっ!!」と言う方が、至極真っ当な反応だと思う。今まで懲りずにエロゲやっててごめんなさい。(いや、現在は実際仕事がアレで、エロゲなんかをやっている暇はないんだけど……)

 で、結局のところ自分の結論は単純明快「ヲタク人生(エロゲライフを含む)を楽しめないのなら、老兵は去れ!!」としか言いようがないな。人によっては厳しく聞こえるかもしれないけれど。*1 こういう世代間の衝突が起きてしまうのは、それなりの年齢になったらヲタクの世界から足を洗い、結婚して家族を作りそちらにもっとリソースを注ぐとか、車とかゴルフとかもっとお金のかかる年相応な趣味を見つけるのが普通だというヲタクの高齢化問題が根っこにあるのだろうなあ。でも、いい歳してまだそのヲタク世界にくすぶっている人(オレを含む)は、ヲタクの趣味をそのまま仕事にして成功した人以外はかなりの割合で貧乏だからねえ。*2 萌えヲタクの世界に私の居場所はまだありますか!?

*1:オタキングの場合、「去った」というより自分で若い世代に「見切りをつけた」という方が正しいと思うが。

*2:だからこそ、オタキングは本職は別に持っている『プチクリエイター』みたいな概念を提唱したのだろう。このあたりがオタキングの最大の譲歩だった。