caprinのミク廃更生日記

初音ミクやVocaloid、ゲームやアニメのニュースサイト

映画配給会社の営業努力が俗流若者論にすり替えられてしまった話 (E.L.H. Electric Lover Hinagiku)

http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20080511/1210476057

そして、ここで双方の記事にワーナーブラザーズ映画のコメントが載っていることに注意されたい。ワーナーにとってはそもそも、吹き替え版のほうが観客を動員しやすいのである。産経の記事においても、実は吹き替えが年々増えている以上のことは何も言っていない(ひょっとしたらこういうメリットについても説明したのかもしれないけれど)。それが記事全体の論調によって見事に、「字幕が読めない若者の増えている風潮を嘆く」コメントという味付けをなされてしまったのである。なんてこったい! 昨年10月の、『アッコでおまかせ!』が初音ミクを取り上げたときにも批判を浴びた「演出」とは、こういうものだ。

まあぼくも広義のマスメディアで仕事をしている人間なので、そういうものを完璧に全否定するつもりはなく、程度問題だと思っているのだけど、ただ、ひとつの記事に対してこういう検証のしかたがあることは改めて指摘しておきたい。物事は常に多面的に解釈するのが望ましい。