caprinのミク廃更生日記

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ファンタシースターZEROとデジタルの悲しみ (失踪外人ルー&シー)

http://d.hatena.ne.jp/lu-and-cy/20090110/digishimips0

DSのWi-Fiコネクションは子供たちを危険から守るためにコミュニケーションの機能がとことんまで削ぎ落とされているケースが多いのだが、オンライン RPGであるファンタシースターZEROで使用できる語彙が19種類の定型文のみ(ランダムマッチングの場合)と聞いた時には「あー、これはたのしみ(デジタルの悲しみの略)だなー」と思った。プレイする前から鼻腔をくすぐる悲しみの匂い。

繰り返される「だいじょうぶ?」「OK」のループ。そしていよいよボス戦というところになって俺がもう一度「だいじょうぶ?(定型文)」と確認すると、彼は一拍ほど間を置いた後に「シティへもどります(定型文)」と搾り出すように答えた。ちょっと笑った。「いや、俺も回復アイテムを買い足したかったし……」などというのはもちろん伝えられない。彼の後について街へ戻って装備を整え、2人でボスに挑む。かなりギリギリの戦いの末の勝利を祝い、共に「やったー(定型文)」と勝利を喜ぶ。彼が「やったー」に続けて「ありがとう(定型文)」→「おつかれさま(定型文)」→「ありがとう(定型文)」の順番でメッセージを出したのは、限られた語彙を駆使して感謝を表現したように感じられた。実際はわからん。でも俺はそう感じた。デジタルが生み出すのは悲しみだけじゃないぜーと思った。

 いわゆるルールの縛りでゲームがおもしろくなることはあるのだが、この語彙の縛りはやっぱり厳しいなあ。