caprinのミク廃更生日記

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「ナショナリズム」について思考の断片(続々) (traviesoの走り書き)

http://d.hatena.ne.jp/travieso/20060204/p1

嫌韓と嫌中は重なる部分も多いが、かなり異なる部分もあるので別に論じた方がほんとは良いだろうし、嫌韓の中でも、いつの時代もあるように隣国をライバル視するもの、鬱憤晴らしや単なる皮肉屋と様々だろう。そして、事態はダイナミックに進行している。

 すごくおもしろかった。議論している者の中には、確かに議論のために議論する者や、自分の鬱憤のためだけに他者を攻撃する者もいるだろうなあ。

要するに、「在日コリアン」に関心がある人ならネット時代が到来する以前に知っていた話なのである。しかし、ネット右翼はこれまで「在日コリアン」という存在に全く関心を払ってこず、無知であった己を棚にあげて、その無知を「反日マスコミ」や「日教組」、「在日」のプロパガンダのせいにするのである。

彼らはそれを「不当な圧力」と表現する。

 ちょっと気になるのが、嫌韓流を主に読む人の年代だったりする。そして、中高生などの若い学生が読者層の中心であれば、そもそも社会全体に対して無知であるので、ここにこのような書き込みをすることや、無知を棚上げするのはある程度仕方ないようにも思う。歴史などの詳細は、学生の方が社会人よりもよく知っている(そりゃ今現在勉強しているんだから)のだけど、普通教科書に載っている以上の知識をこの年代のみんなが共通認識として持っているとは思えない。また、我々の世代(団塊ジュニア世代)の一部に「ゴーマニズム宣言」が流行ったが、この本が最初持ち上げられて結局捨てられていく歴史を知っていたら、そうそう「嫌韓流」には飛びつかないように思う。多分、この「嫌韓流」に感銘を受けそのサイトに書き込むような人達は、「ゴーマニズム宣言」なんて知らない若い世代なんだろうなあ…。

「教科書が教えない」歴史の“真実”に目覚め、「国際情勢」に「危機感」を持ち、「強い日本」を希求する。そして“真実”が行き渡ってないことを「反日マスコミ」と「在日」の「圧力」のせいだと考える。それら勢力は日本を侵略しようとする「外国」と密かに手を結んでいる。それを知ってる自分は「メディア・リテラシー」を身に着けた「先知先覚者」。

そのネガが彼らの「敵」となる。すなわち、「国際情勢が読めておらず、日本を弱体化させ、左翼教師や反日マスコミのことを鵜呑みにしてしまう知性に欠けた者」である。

目指すのは「タブー無き健全な社会」であろう。

ネット右翼」とはそのようなものではないだろうか。

自分で思い込みを元に「敵」を作り出し、それを叩く。それゆえに架空の議論では百戦錬磨である。こうした特徴からいえば、小熊の「つくる会」分析とさほど違いは無い。しかし、小熊の見立てによれば「つくる会」メンバーは自らを「普通の市民」であり「健全な常識」を持つ者と見ていたという。ネット右翼は「確信犯」的傾向がありそうである。

 このあたりはすごく納得。先が見えない世の中だからこそ、思い込みで我々はせっせと仮想敵を作っている。ライブドア関係者の自殺偽装陰謀論きっこの日記博報堂主導劇場論、BSE問題日本はアメリカ属国論、耐震偽装問題一番悪いのはいつも政治家政府癒着論など、世の中誰かの陰謀だらけだ。