caprinのミク廃更生日記

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Xboxの「真の敵」とは? (Tech Mom from Silicon Valley)

http://d.hatena.ne.jp/michikaifu/20080411/1207933438

なぜかというと、「Wiiはその場にたくさん人が集まってやらないと面白くない。一人で遊んでもつまらない」からだそうだ。確かに、「一人で陰々とゲームにはまる」というネクライメージを打破する「太陽政策機」としては、家族や友達が集って盛り上がる場面がウリだし、テレビCMももちろん、そういう場面ばかりが登場する。しかし、実際にそういう場面が、日々の生活のうちどれほど存在しうるかというと、実はそんなにないのである。夕食が終ったあと、毎日家族みんなでゲームで盛り上がる、ということが可能だろうか?子供もお父さんもお母さんも、それぞれ事情があってやることは多いので、みんなで集れる時間は週末ぐらいしかまとまってとれないだろう。お友達を集めて、というのは手間暇がかかる。おけいこごとやスポーツのスケジュールの合間を縫い、だれがどこまで車で送迎して・・というロジスティックスが大変だ。みんな、忙しいのだ。

あんなに売れているWiiというのは、誰がどこでいつ使っているのだろう・・・?私のいる環境が特殊なのかもしれないが、なにせ、実際のユーザーをまだ見たことがない。

これに対し、なぜ息子がXbox固執するかというと、「みんなが持っている」からであり、さらに「みんなとネットで一緒に遊べる」からである。「みんなが持っている」というコトバは、親にとっては呪いたくなる決まり文句なのだが、この場合には二つ目の「ネットで遊べる」というファクターもついてきて、より真実味があるからますます厄介だ。

 まあ、Xbox360の優勢なアメリカの状況としては正しいのかも。ただ、据え置き型ではWiiの一人勝ちの日本ではXbox360を「みんなが持っている」という状況は夢のまた夢だからなあ。そして、なぜかヨーロッパ圏はPS3が強いと聞く。奴らのSONYへの忠誠心は実は日本よりも高かったわけだ。しかし、今まで一人勝ち以外は全部負け組みというゲーム業界において、ここまで長期的に三国志な世界が続くとはなあ……。*1

 ただ、実は日本人もあまりWiiをやっていないという話も。アメリカのヤンキーなガキがHALO3で「ファック!!」と連呼している時に、日本では小学生がNintendoDSを持ち寄り、中高生がPSPを持ち寄り「モンハン」をやってたりする。そりゃ、家族でWiiなんかやっている暇ないわな……。


言及リンクXBOX360」の正体は「WebTV 2.0」ですよ。 (ゲームセンターに明日はあるの?)

http://blog.livedoor.jp/hayashida2007/archives/723398.html

日本だと、アーリーアダプター、つまり「ゲーマー層」と「非ゲーマー層」の断絶が深いので米国のようなバイラルマーケティング的展開が期待できない。だからこそ、任天堂Wii)は「非ゲーマー層」へのバイラルマーケティングを選択しているわけだが、では、その「非ゲーマー層」を「ゲームメーカー的に優良な顧客」つまりはコアゲーマーに育てられるのか、というところにまだ疑問符がついたままだ。任天堂は、ハードだけでも利益を出せる(これはロンチの時点からずっとそうだ)から良いとしても。
で、XBOX360のコンテンツ配信に関しては、スティーブ・ジョブスのように「派手な花火を打ち上げる」プレゼンを行わないのであまり実感が沸かないのだが(日本であれば特に)、XBOX360の発売が発表されてから今日に至るまで、IP-STB((セットトップボックス)としての地位を確立するためのパートナーシップ締結を様々なコンテンツ・ホルダーと進めてきた。

 Microsoftの有利な点はPC業界を実質的に支配している点だよなあ。Windows系サーバーが売れればいいわけで、セットトップボックスのクライアントであるXbox360単体で儲ける必要はない。PS3はサーバーもクライアントも用意しないといけないから、Cellでグリッドコンピューティングなんていう勢い夢のような話が出てくるんだよな。

*1:ドッグイヤーな業界なだけに、あっという間に状況が変わる可能性もあるけれど