caprinのミク廃更生日記

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かつてエロゲ論壇というものがあってね (G.A.W.)

http://d.hatena.ne.jp/nakamurabashi/20090112/1231699072

 それをいまになってことさらに書こうと思ったのは、このあいだの俺のテキストが意外にアクセスを集めていた、という事実そのもののせい。「かつて俺が見た、今木さんやアシュタの人のあの異常な切れ味と比較すると、鈍重といってもいいような俺のテキストが、それなりに評価されている。ということは、ひょっとしていま、ネット上に、知識の厚みと広がりをもった知性をベースにして、エロゲについて論じている集団ってあんまりないんじゃないのか」と思ったから。つまり、みなが良質の考察を知っているのならば、俺ごときのテキストに反応するはずがない、衷心からそう思うから。

 自分なんかは「論じる、考察する」のメインストリームがエロゲからラノベに移っただけで、そういう人達が消えたわけではないと軽く考えていた。ただ、エロゲの方がユーザー数が少ない故にそこに住むユーザーにとっては濃く居心地のいい場所だったんだろうなあ。

 まあ、別にそれがエロゲである必要はどこにもない。俺はただ、人が、ただ「好きだ」という感情に突き動かされてなにごとかせずにはいられないっていう、その純粋な情熱のかたちを眺めたいだけなんだと思う。俺の知らないネット上のどこかでは、熱い議論が交わされているのかもしれない。まるで坩堝のように、そして煮えたぎったスープのように。

 かつて俺が愛した、いや、いま現在も愛しているエロゲというものを、ほかのだれかも愛している。俺はそんな証拠が見たいだけなのかもしれない。こいつらほんとアホだな、俺もアホの一員だな、でも語らずにはいられないんだよ。そんな気分を抱えながら。