caprinのミク廃更生日記

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キャシャーン

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/roadshow/20040423ub03.htm

 地雷くさい雰囲気がぷんぷんしていたため、あえてスルーしていたのだが、友達が観てみたいと言ったので、箕面の109シネマ行ってきた。

 うむ、噂にたがわぬ怪作だ。「Avalon」、「Fainal Fantasy」以上、「Appleseed」以下といったところ。て、いうか微妙なラインナップの順位だな。私的には完全にカルト映画の仲間入りだ。

 まず、140分が長すぎ、原作のキャラを一通り出そうとしたからなんだろうが、そうなると映画としては尺が足りなすぎ。すでに原作を忠実に作っているわけではないので、あまり重要でないキャラはばっさり切ることも必要かと。広げた風呂敷を広げてたたむことが出来なかった典型だ。とりあえず、犬は要らん。

 重要な設定・シーンを、絵で表現せず、安易に登場人物が台詞でしゃべってくれるのもどうかと。敵が「彼らは我々を奴隷にした、だから我々も彼らを奴隷にする」
とか、キャシャーンが、「妻を離せっ!!」といった父の台詞に対して「嫌だっ!!」は、悪人ぽくてかっこよすぎだ。
 過剰な画面エフェクトも多すぎ。プロモーションビデオを手掛けているキリやん的、必要エフェクトなのだろうか!?

 うーん、映像は綺麗・・・かな〜!?。ごちゃごちゃしすぎで、正直綺麗とは思えなかったけど、そこを褒めないと褒めるところがないから、みんなそう言ってるだけじゃないの!?

 しかし、ところどころ見る価値はある。(そこがそもそもこの映画の不幸なところだと思うのだが。絵がしょぼかったらそもそも注目もされないから)
 「イノセンス」も過剰なエフェクトをかけているな〜と思ったけど、それが些細なことに思える過剰すぎる意味の無いエフェクト。「キルビル2」の肩透かしをくらったラストが、やっぱりタラちゃんはすごいな、サービス精神満杯だなと感心してしまうぐらい、つまり、それさえもこじんまりと感じてしまうわけわからない脚本とラスト。映画である以上、監督だけで作っているわけではないので、脚本の時点で誰か止めろよ。(この点は、キリやんは悪くないし、むしろかわいそう。)
 やはりミュージックビデオ作家と映画監督は違うなと思った。どっちが上か下かということではなく、観客に映像を見せるときに何を見せるかという着目点の違いだと思うが。

 個人的に、EVA劇場版を超えたと思う。それだけで価値はある。カルト好きは見れ!!


 あと、実際にあった映画館での話をひとつ。

 私が「キャシャーン」を観る前に、前上映時間に観たのであろう電波っぽい女性が、「上映中、頻繁に登場人物の顔が白っぽくぼけてたんですけど〜!?放送事故じゃないの〜!?」と映画館スタッフに文句をいっていた。要は「スクリーンの不良じゃないの!?お金返してよっ!!」みたいな趣旨だったと思うのだが、見る前なのでその場では分からなかったのだが・・・。なるほど、そういうことね。
 エフェクトをエフェクトとして演出出来なかったキリやんが悪いのか、映画としてのビジュアルを認識できなかった女性が悪いのか、ここでは置いとくとしても、この映画を象徴するような出来事でした。