caprinのミク廃更生日記

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ニートと電車の車内 (人生の鱗・いい話いい写真)

http://www.numse.nagoya-u.ac.jp/F1/proftakeda/iihanashi/jinsei_kagaku21/index.htm

 まず「権利」という点では「私は働きたい」という意志を示せば、国家は必ず就職口を世話しないといけないことになる。このことは「義務教育」を考えると判る。憲法が保障する義務教育というのは子供が教育を受ける義務があるのではなく、およそ親権者は子供が義務教育の年齢にある時には、たとえお金がいるからと言って子供を学校に行かせずに働かせてはいけないことを言っており、国家は子供の数だけ「義務教育」をする学校を揃えなければならない。

  「公共職業安定所」というのがあって、失業すると失業保険が支払われ、次に仕事を斡旋する。一応、形式上は勤労の権利が認められている。

 それでは「勤労の義務」の方はどうだろうか?「義務」というのは「イヤだから仕事をしない」というのが認められないことである。「納税の義務」があるのに納税しなかったら脱税で逮捕される。それなら「働けるのに働かない」場合、勤労の義務に違反しているから逮捕される。だからいわゆる{ニート}は「働けるのに働かない人」だから、当然、憲法の規定によって監獄行きである。

 憲法で定めた勤労の義務に則して「勤労法」が制定されていて、教育を終わったすべての国民は労働をしなければならない、もし労働につかなければ強制労働させる・・・という法律があってしかるべきである。

 自分もNEETには積極的に働いてもらいたいから、本来ここでこの人の意見に反論するのもどうかと思うのだが、なんだか彼の言葉を全面的には素直に聞けないんだよなあ。
 現在、小泉政府が「国民全員に勤労する権利」を平等に与えているとは思わないし、「憲法の規定によって監獄行きである」はまあ言い過ぎなんだろう。「働きたくても働けない」人達は、NEETじゃないからいいんだという風にはならないだろうし…。というか、この人のNEETのイメージが世間のステレオタイプ的なヤンキー型に限定されすぎていて、NEET全てに彼の論調を当てはめるのは危険だろう。つまり、立ちすくみ型やつまずき型、引きこもり型などを考慮しないNEET論は、単に「今の若い者はけしからんっ!!」という昔からの決め付けのお小言でしかなく、じゃあ実際にどう対応すればいいかということにはあまり参考になりそうにない。
 まあ、このヤンキー型いわゆるDQNに「こっちは好きでNEETやっているんだよっ!!」みたいにNEETって言えば許されるというような免罪符を与えてしまってはまずいので、暴走族を珍走団と呼ぶみたいに違う名前を付けたほうがいいとは思うが…。


・参考リンク ニート分類 (脱ニート宣言)

http://neet-exit.com/another/classification.html


 そして、戦争に負けて帝国主義を放棄した今の日本においては「監獄行き」とか「強制労働」などの国家主導の強制はなかなか徹底出来ないような気がする。民主主義なんていう国民主導の政治は段取りが多くまどろっこしくはあるのだが…、お上の命令が一番とか法律が全てというのも窮屈な話だ。


・関連リンク NEET (Wikipedia)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%88


・関連リンク ニート、勤労の義務 (愛に史観を-NetWatch-)

http://d.hatena.ne.jp/lazarus_long/20060301

 こういう風に言われると納得する。私でもどちらが正しいか選択せよと言われれば、なんだかんだ理由をつけて働かないNEETよりも立派な職業に就いている教授の「働けっ!!」の方を選ぶ。
 NEETNEETだけの問題じゃないのは、破綻しようとしている年金政策にNoを突きつけた若い世代(払っていないということはNoということ)と勝ち逃げしようとする団塊世代(彼らからしたら今まで我々が働いてきた分の当然の褒章と思っているが)、そしてそこに板ばさみにされた団塊Jr.世代の世代間ギャップを象徴しているのかもしれないな…。

 私のような団塊ジュニア世代は、不況の失われた10年以降しか働いておらず、ぎりぎりの勝ち逃げを狙うバブル世代より上の世代に対して恨み節になるのは残念ながら本当だ。そして、リストラや合併なんかでなんだかがむしゃらに働いてきたわりには実績も自信もないから、さらに絶望している下の世代に、上の世代と同じように「いいからきりきり働けよっ!!」とは言いにくいんだよな〜。せいぜい「いいから働こうよ…」ぐらい。決してNEETの存在を認めているわけじゃないのだけど。