caprinのミク廃更生日記

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JASRACという音楽やくざ

■いつまでもJASRACを悪の魔王に設定してはいけない (しっぽのブログ)

http://tail.s68.xrea.com/blog/2007/02/jasrac_1.html

 この人の言ってることはほぼ正しいのだろう。ただ、正しいんだけど、それでも今のJASRACははしゃぎすぎ・幅をきかせすぎだ。無知な俺がJASRACを考えてみる。

某氏が作ったFlashがニュースに載って話題を呼んでいます。
いつ某氏に京都警察の魔の手が迫るかハラハラする毎日です。

 まず、こんなことをネタでも心配しないといけないJASRACの強大な独占力はどうなのよ!?

敵がいるというのは心地よく、正義感が沸いて、意欲的になる。
でも、もし未来の著作権とコンテンツの発展のためを考えて、議論したり活動をしたいと考えているのであれば、JASRACを「悪の大魔王」に設定すべきではないよねー。
変えるべき現状はそれ自体が目的ではなく、手段の一つだったはずなのだ。
僕たちがしたいことは「JASRACを倒す」ではなく「気軽に音楽が使え、権利者に正当な利益が出て、音楽の発展が進む社会になること」のはず。

 もちろん手段が目的になってはいけないんだが、「気軽に音楽が使え、権利者に正当な利益が出て、音楽の発展が進む社会になること」のために「JASRACを倒す」というのは個人的には有効な手段と考える。いや、「倒す」という言い方が過激であるのならば、現状の流通に合わせた「変更」なり、「解体」なり、「法の制限」でもいい。極端な一極集中は不透明な金の流れや利権を産む以上、時代に合わなくなった国鉄日本電信電話公社が民営分割化されたようにJASRACの全体像を明らかにし、音楽を作るクリエイターとはあさっての方向にばかりにお金が流れる動きがあるのなら、バランスをとってそれを弱体化させるという話はそんなに突飛なコトでもない。コトは、確かに彼の言うように「善と悪」との単純な2値論ではなく、「メリットとデメリット」との比較なのだ。で、今の私にはJASRACに音楽管理を一括管理させるメリットよりデメリットの方が大きくなってきている気がするのだ。また、よくあるJASRACがなくなれば、「音楽管理がややこしくなる」、「管理団体がいなくなれば音楽使用料が高くなる」などの擁護論は、それこそ「あ〜、もう面倒くさいからJASRAC一括管理でいいや」という思考停止と怠慢を感じる。JASRAC否定派といっても、管理団体を無くせと言っているのと、JASRACを無くせと言っているのでは同じようで全然違う。JASRACを潰せという過激派でも、管理団体そのものを潰せという意見は、実は驚くほど少数で異端だと思うのだが……。
 他にも小さいながら管理団体はあるわけで、ソフ倫の対抗馬としてCSAメディア倫理委員会が育ってきたようにJASRACの対抗馬としてそういう管理団体に力をつけてもらうわけにはいかないのだろうか!?

 また、ネットのこれだけ発達した時代に自分の作った楽曲を自分で管理することはそんなに不可能なことなのだろうか!? レコード会社と契約したら自動的にJASRAC管理楽曲に組み込まれ、中間業者の取り分が確保されるシステムよりも、直接自分のサイトからダウンロードしてもらう方が中間業者のいない分、すっきり見えるんだが、これを分かっていない奴の妄想と言われてしまうとどうしようもないな……。自分はただ中間業者の著作権管理事業者よりも作詞家や作曲家の音楽著作権者そのものに儲かって欲しいのだけど、それはやっぱりいろいろと甘いのかなあ!?
 そして、消費者側の問題としては、こういう議論をするのにあたり著作権を知ろうともしない態度の人は論外だが、著作権を知らないからといってこの議論の蚊帳の外に置くのも嫌だ。音楽は楽しむために存在するものであり、著作権JASRACという存在を知らない・あまりよく分かっていない自分の母親とかでもそれを楽しむ権利は十分に持っている。普通の人でも変に思うこと、「なぜ日本のCDは世界一高い!?」、「カラオケやスナックの徴収量はなぜ坪単位!?」、「徴収はするのに著作権者を守らないのは、店内のゴタゴタを解決してくれるヤクザのみかじめ料よりひどくない!?」などはやはりもっともっとそれを楽しむ消費者が考えないといけない。洋楽は、日本発売CDより輸入版CDの方が安く、邦楽(J-Pop)でも日本発売よりも韓国でJ-PopのCDを買った方が圧倒的に安い。いまだに自分はこの矛盾に「日本は物価が高いから」なんていう理由で納得することが出来ないのだ。

例えばホームページでこの曲とこの曲がこんなに似てます!!パクリだ著作権違反だー!って騒いでる人が結構最近いるでしょ?
半分くらいは訴え方を間違えてるのね。
「どれだけ同じに聞こえるか」っていうのは著作権の上ではそんなに重要じゃないの。フレーズが似てるなんてもってのほか。
判例でも著作者の個性が出てればいいってことになってて、独創性は必要ないってことになってる。
まるっきり同じ作品であっても、問題はその曲が別の曲に依存して作られたかどうか?ということなのね。(相対的独占権)
訴えるならその証拠を掴まなければいけない。
彼がその曲を毎日聞いて作曲しただとか、参考にしたと口にしたとか。
(逆に特許権や商標権はこうはならないのだけども)
だいいち著作権親告罪になるんだから、著作者が怒らない限り罪にさえならない。他人がうだうだ言うのは余計なお世話だったりするのね。

 有名な歌をマネてサイトにアップしていたら、JASRACに「パクリだ著作権違反だー!」と言われて消された知り合いはいたが……。(ただ、曲も歌もあくまでその彼が作った物で、歌も彼が歌っていた) そのようなマネがいけないとか言ってたら、Beatmaniaの曲とかもかなりやばいよね〜。(今はオリジナル曲の方が多いのかな!? 最初の頃は〜〜風と明らかにどこかのバンドとか真似たモノも多かったはず。) でも、KonamiJASRACに訴えられたという話は聞かない。逆にKonamiBeatmaniaの曲に似ている曲を訴えたというのはありがちだが。この判断の差はどこからくるのだろうか!?
 まあ、それはいいとして、証拠がなくてもJASRACが個人の作ったFlashMIDI、mp3の曲を訴えるということはないの!? 訴えるまではしなくても警告は本当に多そうだよなあ。強者が圧力をかけるのに証拠は要らない、警告だけで相手はビビる。


■関連動画 wtf!! The legend of JASRAC【すごいぜ!JASRAC伝説】 (YouTube)

http://www.youtube.com/watch?v=I5anNWJkw08


■関連動画 Talk of happy copyright -FLASH☆BOMB Version- (YouTube)

http://www.youtube.com/watch?v=jYQ08vQUasY&eurl=http%3A%2F%2Fblog%2Elivedoor%2Ejp%2Fnews2chplus%2Farchives%2F50620254%2Ehtml


・関連リンク JASRACからメールきたんですけど (弁償するとき目が光る)

http://yuki19762.exblog.jp/6212525


・関連リンク Rimo著作権に関する作戦の妄想 (しっぽのブログ)

http://tail.s68.xrea.com/blog/2007/02/rimo.html


・関連リンク 俺JASRACの回し者 (novtan別館)

http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20070204/p1


・関連リンク JASRACプレスリリース (JASRAC)

http://www.jasrac.or.jp/release/06/05.html

3. 国際活動

(1) 中国からの著作権使用料が大幅に増加しました。

中国の音楽著作権協会(MCSC)への支援・連携強化により、同団体からの著作権使用料が大幅に増加し、前年度の6倍を超える約630万円の送金がありました(前年度は約100万円)。今後とも連携を強化し、管理の充実に協力していく方針です。

 これ何回見ても違和感あるなあ。1件のジャズ喫茶スワンには過去10年間の使用料550万を請求するのに、あの超でかい海賊版天国の中国様からは630万しか徴収出来ていないの!? しかも、6倍も取りましたって、自画自賛かよっ!!

5. 徴収額その他

(1)使用料徴収額

① 2年連続で1,100億円超
 著作権等管理事業法施行後も厳しい経済状況や音楽の利用形態の変容の中で、2005年度のJASRACの徴収使用料は1,135億8千万円(前年度比102.5%)となり、2年連続で1,100億円を超えました。
 利用形態種目ごとの徴収額は資料「2005年度使用料等徴収額」をご覧ください。

② 2005年度の特徴
 これまで好調な伸びを維持してきた「着メロ」が大幅なマイナス(前年度比78.5%)となりましたが、「着うた」が前年度比220.1%、またダウンロード形式の音楽配信も前年度比190.2%と大幅に増加しました。
 減少傾向にあったCDの生産実績が前年並みと下げ止まり、DVDビデオの生産実績及び放送使用料が堅調な伸びを見せました。


・関連リンク JASRACの不透明計算と不透明基金…内部でも狂いまくり (この国を変える流星-METEOR-)

http://meteors.blog85.fc2.com/blog-entry-35.html

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/special/2005/08/24/8874.html
インプレスの上記の記事でJASRACの泉川昇樹常務理事がインタビューに答えています。これによると2004年度の私的録音補償金の分配額は約6億2千万(619,898,370。41万8,285作品に対して1作品あたり平均1,482円という話を基に計算)円になり、全補償金の20%は「共通目的基金」として約4億5千万(445,000,000)円となったそうなのですが、JASRACのHPの情報によると
http://www.jasrac.or.jp/release/05/05_2.html
同年度の全体の補償金の収入が約6億2千万(624,593,442)円であるのが実態。

●常務理事の言う2004年度の私的録音補償金の全分配額=約6億2千万
●常務理事の言う共通目的基金(全補償金の20%)=約4億5千万

JASRAC HP発表の2004年度の私的録音補償金の全徴収額=約6億2千万

これだと分配額の数字も、共通目的基金の計算も、インタビューと発表とで狂っていることになります。そして、JASRACの懐に入ることになる用途が不透明な「共通目的基金」(すべての権利者のための事業に充てる基金、というのが建前)の約4億5千万もの金額はどこからできたというのでしょうか。


・関連リンク JASRACが漫画の著作権も守ります!!!!!!! (酔拳の王 だんげの方)

http://d.hatena.ne.jp/dangerous1192/20070126/p1


・関連リンク 亀一家に学ぶJASRAC著作権保護強化 (シャブ壱inDEEP)

http://d.hatena.ne.jp/syabuichi/20070126/p1


・関連リンク 日本音楽著作権協会 (Wikipedia)


・関連リンク 以前から●●●●●●にはいろんな疑問がありましたが、どうやらミュージシャンにとっても何で存在するのか、意義がわからない機関になっているようだ。 (たけくまメモ)

http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2006/02/post_97f2.html


・関連リンク 天下り (JASRACから著作物を守ろう)

http://www25.atwiki.jp/copyright_free/pages/6.html

JASRAC公益法人であり、公益法人は役職員、会員、寄付者等公益法人関係者に利益を分配したり、財産を還元することを主たる目的とする事業を行ってはいけません。

* JASRACという組織が文化庁(つまり役人)の天下り組織となっている。
o 前JASRAC理事長・加戸守行氏は文化庁著作権課課長補佐だった。
o 現理事長の吉田茂氏も文化庁からの天下り


* また、数ある天下り先でこの団体の給与が頭一つ飛びぬけてるといわれるほどもらえる。つまり、その人達を養うための高額な費用は、本来著作者に行くはずの所から出ている。

小野清子 さんがJASRAC理事長してた時の年収が3,565万円。
参考:日本道路公団総裁(2,614万円)、日本中央競馬会理事長(3,000万円)。

2005年9月の週刊ダイヤモンド より

・PDF 日本音楽著作権協会ジャスラック)/使用料1000億円の巨大利権 音楽を食い物にする呆れた実態 週刊ダイヤモンド 9/17号

http://i.yimg.jp/i/evt/magazine/news/08.pdf


・関連リンク JASRACを考える


・関連リンク そろそろカスラックを潰そうか@Wiki


・関連リンク JASRACの暴挙をまとめるページ (ここはどこ?)


・関連リンク 小寺信良:「補償金もDRMも必要ない」――音楽家 平沢進氏の提言 (ITmedia +D LifeStyle)

http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0606/12/news005.html

 普通我々一般人が思い描くアーティストとJASRACの関係は、アーティストがJASRAC著作権管理を委託していると思っている。だが実際にはその中間に、「音楽出版会社」というものが存在する。

 アーティストはこの出版会社に、自分の権利を「譲渡」する。そしてその出版社が、JASRACに権利を委託する、という二重構造になっている。出版会社に権利を譲渡するのは、そうしておかないと「委託の委託」という、権利の又貸し状態になってしまうからだ。

平沢氏: 例えばメジャーなレコード会社で活動してたとしますよね。レコーディングが終わるとある日突然、出版会社から契約書が届くんですよ。で、契約してくれと。契約条項にいろいろ書いてあるんですけど、契約書が送られて来た時点で、JASRACにもう勝手に登録されているんです。残念ながらアーティストは、著作権に関してまったく疎い。同時に私自身も疎かったがために、そういうものだと思いこんでいたわけですね。それによって、出版会社に権利が永久譲渡されている曲というのがあったりするんですよ。で、JASRACで集金されたお金は、この出版会社を通るだけで50%引かれて、アーティストへ戻るという構造があるんですね。出版会社は“プロモーションに努める”と言いますが、成果は保障せず、どんなプロモーションをするのか何度説明を求めても、回答しないことがほとんどです。大きなセールスが期待できるアーティストについては積極的に動きますが。

――通過するだけで50%天引きはすごい話ですが、この音楽出版会社というのは自分では選べないんですか?

平沢氏: ここが最近巧妙になってまして、レコード会社の中に出版会社ができているんですよ。ですからレコード会社の資金で使った楽曲は、そこの出版社に登録されて当たり前のような構造ができています。そこで私がおそらくミュージシャンで始めて主張したと思うんですが、なぜ私の権利が私の選んだ出版会社と契約できないんですかと、一回ゴネたことあるんですよ。ところがここの出版会社の言い分は、制作費を回収するためだというんです。


・関連リンク ビートルズ生演奏のバーの経営者に有罪判決 (音楽配信メモ)

http://xtc.bz/index.php?ID=439

ルールは重要だし、正当な徴収分配がなければ著作者は食べていけない。でも、今この時代にJASRACの「取りやすいところから取る」(と見られても仕方ない)徴収システムをそのまま残しておけば、こういう「著作権者」と「利用者」の軋轢は増えていく一方だろう。そんな軋轢が増えることが「コンテンツ振興になる」なんて俺はまったく思えない。そしてそんなときいつも「著作者」は蚊帳の外だ。

でもまぁ、なかなかこういうシステムは変わらない。だから、こういう事件に対して怒りを覚える人はJASRACが本気で「焦る」ように、怒りを露わにしていけばいいんじゃないかな。

ただ、怒りを伝えるにしても、やり方は重要だ。伝わらない言葉だけずらずら並べたって伝わらなきゃしょーがない。ネットで「カスラック氏ねよ」とか言ってガス抜きするんじゃなくて、怒った人がもうちょっと言葉を尽くして自分の考えをきちんとエントリにしてみたらどうかな。それだけでちょっとずつではあっても風向きは変わっていくと俺は思う。言葉を尽くしたエントリを書く人は権利者側からも「音楽愛好家で、著作物の利用者」として認識されるわけだからね(これは掛け値なしにそう思うよ、俺は)。まずプレーヤーとして壇上に上がらなければ議論なんかできないわけで。そして、プレーヤーになるための敷居は昔と比べれば圧倒的に低くなっている。

音楽は人に聴かれてはじめていろいろな人に伝わっていくものだ。ジョン・レノンが生きていたら、自分の奥さんを輩出した国の片隅で今もピアノで自分の曲が演奏されていることをどう思っただろうか。そのことを考えるのって決して無意味な仮定ではないと思うんだけどどうかな。

まぁコツコツやるしかないですね。著作権の問題は難しい。


■参考 評議員一覧

評議員会議長 湯山 昭
評議員会副議長 宮中雲子
評議員(50音順)
(作詞者)
茜 まさお 荒川利夫 荒木とよひさ 有川正沙子 永 六輔丘 灯至夫 岡田冨美子 小黒恵子 香山美子 さいとう大三
里村龍一 たかたかし 郄畠じゅん子 たきのえいじ たなかゆきを中山千夏 仁井谷俊也 野坂昭如 藤田敏雄 巻上公一
丸山圭子 三浦康照 水木れいじ 宮中雲子 もず唱平山北由希夫 山田孝雄 湯川れい子
(作曲者)
有馬礼子 伊藤雪彦 江口浩司 大沢浄二 岡 千秋叶 弦大 川口 真 国吉良一 桑原研郎 弦 哲也
越部信義 小林亜星 小六禮次郎 三枝成彰 櫻田誠一周防義和 すぎやまこういち 鈴木 淳 都倉俊一 冨田 勲
羽田健太郎 平尾昌晃 穂口雄右 三木たかし 望月吾郎湯山 昭 四方章人 若草 恵 渡辺宙明
(音楽出版者)
朝妻一郎 [(株)フジパシフィック音楽出版
大竹 健 [(株)ソニー・ミュージックパブリッシング]
猿田 清 [(株)日音]
重松英俊 [(株)セブンシーズミュージック]
是澤宣治 [(株)東海パック]
竹内 一 [渡辺音楽出版(株)]
田中紘和 [(株)セントラルミュージック
谷口 元 [エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ(株)]
樋口紀男 [(株)バーニングパブリッシャーズ
秀間修一 [(株)シンコーミュージック・エンタテイメント
堀 一貴 [(株)ホリプロ
松井高俊 [(株)ユニバーサル・ミュージック・パブリッシング]
宗像和男 [(株)BMG音楽出版
吉岡正敏 [日本テレビ音楽(株)]