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「セル生産方式」はなぜ流行したのか? (ITmedia エンタープライズ)

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0808/12/news026.html

今まで見てきたように製造系の中小企業では、

* 量産品の海外シフト
* 製品の高機能、ユニット化など複雑、高度化
* 得意先からの値下げ、納期短縮、小ロット化要求

 に加えて少し前は、

* 原材料の高騰と入手難

 さらに最近では、

* 人手不足。正確には仕事ができる人材の不足

 にも見舞われている。

 自動化、システム化が難しい製品が手元に残っているということは基幹業務のIT化にとってハードルが高くなったということである。


■関連リンク セル生産方式 (生産管理講座)

http://www1.harenet.ne.jp/~noriaki/link71-3.html

御手洗:ベルトコンベアというのは、だいたい平均すると1分間に1メートル20センチ動きます。そこに人が並んである人が加工したものをベルトに戻し、次の人がそれを取り上げて別の作業をする、という方法です。私も若いころ現場で実習したからわかるんですが、初めは追いつくのが大変ですが、習熟するに伴い、2〜3ヵ月もすると鼻唄まじりになるんですよ。

米倉:慣れるからですね。

御手洗:そうです。ところが、ベルトコンベアのスピードは上がらないわけです。それで、セル方式の方が優れている、ということで、全世界の工場でベルトコンベアを1万8000メートルなくしました。

米倉:18キロですか。

御手洗:はい、合計で。セル方式では、作業員は皆立って、肩と肩を寄せて仕事する。そうすると自分が終わると、すぐ隣に渡せば隣はそれを受け取って作業を続ける。ということは、自分と隣の間に仕掛品がなくなる。今までベルトコンベアが仕掛品を運んでいたんですが、それがなくなります。その結果、仕掛品がかつては平均20日あったのが、今は4〜5日まで下がりました。仕掛品が4分の1以下になったということは、運転資金も4分の1になったということです。
 同時に、この方式だと人間の習熟度が上がるにつれて効率がよくなる。30人でやっていたセルが、半年もたつと20人で済むようになる。

米倉:人間の能力は、やっぱりすごいですね。工業化社会あるいは大量生産社会の最大の問題点は、人間の能力を過小評価してきたことですね。

 どうもなあ〜。工場の効率化という意味では正しいのだろうけれど、これって結局人間そのものをベルトコンベア化すれば、無駄が無くなって経営者は大喜びだという話にも聞こえる。御手洗が言うと特に。
 日本が海外の安い人件費に打ち勝つためには、大量生産ではなく少数ロットのジャスト・イン・タイムな生産、また技術者の質の向上は必須なわけだが、セル方式で質の上がった技術者の給料が上がったというのはとんと聞いたことがない。当然ながら、通常の1.5倍働けるようになった技術者に「じゃあ、1.5倍の給料を上げよう」という気前の良い経営者はいないからな。


■関連リンク セル生産方式のメリットとデメリットを教えてください (BIGLOBEなんでも相談室)

http://soudan1.biglobe.ne.jp/qa744728.html