caprinのミク廃更生日記

初音ミクやVocaloid、ゲームやアニメのニュースサイト

「学園都市は養鶏場、御坂御琴は極上ブロイラー」 (とある科学の超電磁砲) (シロクマの屑籠(汎適所属))

http://d.hatena.ne.jp/p_shirokuma/20100209/p1

 学園都市側が提供した秩序に、彼ら/彼女らの大半は体よく収まってしまっている。養鶏場の主が準備した枠組みにすっかり馴染んでしまって、そこからはみ出したがる学生が極端に少ない世界。思春期特有の反抗とか、大人が用意した枠組みやレールに対する苛立ちとか、校則破りとか、そういった秩序の殻を食い破って外に出たいという衝動が、あれだけハイレベルな黒子や御琴のようなキャラクターにさえも――あるいはハイレベルだからこそかもしれないが――非常に希薄で、能力開発という名の餌と、レベルという名のヒエラルキーの構図にすっかり埋没してしまっている。思春期を迎えた子どもであれば、自分達を束縛する透明な檻にはすぐ気付くだろうし、気付けば葛藤や苛立ちのひとつも感じて良さそうなものだが、『超電磁砲』の面々にはそのような葛藤や屈託が欠落している。大人の敷いたレールの幅から、はみ出そうともしない。

 将来的にはゆとり世代とさとり世代の格差間を埋める作品になる予定。